伏見工が洛陽工と合併し、16年に創立した京都工学院が初の全国大会出場を決めた。コロナ禍による日程変更で2回戦まで勝ち上がった4校と、2回戦敗退した4校のうち抽選による1校の計5校が選抜大会(3月24日開幕、埼玉・熊谷ラグビー場)に出場する。

京都工学院は7点を追う試合終了間際、CTB石田一休主将(2年)のトライ、WTB弘田士道(2年)のGKで同点とした瞬間にノーサイドの笛が鳴る“サヨナラ劇”後、抽選で出場権を獲得した。

ロッカーで出場権獲得の報を受けた選手たちは号泣。石田主将は「僕たちが“歴史をつくる”との思いでやってきました」と喜んだ。右中間ゴール前から微妙な角度の同点GKを決めたWTB弘田は成功を確信した瞬間に「よっしゃ!」と絶叫。「入ると思った瞬間、声が出ました」と喜んだ。

00年度の花園優勝時の主将、大島淳史監督(39)は「ディフェンスで一生懸命体を張って、セットプレーでかなりプレッシャーを受けましたが、自分たちがやってきたことを信じてよくやってくれました」と就任4年目の歓喜に両目は真っ赤だ。ユニホームの短パン後ろには、伏見工から続くモットー「信は力なり」と「One for all、All for one」の刺しゅう入り。高校ラグビー界の伝統校の流れを受け継ぎ、胸を張って全国舞台に立つ。