スイープ中の選手が転倒するアクシデントが発生した。

1-2とリードされて後攻で迎えた第6エンド(E)の札幌国際大。セカンドの2投目をスイープしていたフォースの青木豪が、ガードストーンを避けようとした際にバランスを崩して転倒。氷上で1回転するような形となり、手にしていたブラシが飛んだ。

けがが心配されたが、青木はすぐさま「大丈夫」と立ち上がった。転倒時に接触して位置がずれたストーンは、両チームの選手が「もう少し前(の位置)だと思う」などと協議したうえで元の位置に戻された。投じられたストーンに接触したため、その投球自体は無効となった。

転倒した青木は「メガネがやばい」といったんはシートから外れたが、メガネを拭くとすぐに戻り、プレーを続行。フォースとしてこのエンドのラストショットを投じ、逆転の2点ドローショットを決めた。

スキップでサードの佐藤剣仁は、スイープ動作に細かい動きが必要な、難しい位置をストーンが通過しようとしていたと前置きしたうえで、「ちょっと気合が入っちゃって、それで転んだかなと思う」と解説。「けがなく、試合を進めることができて良かった」と、チームメートの無事に安堵(あんど)の笑みを浮かべつつ、「ショット自体はたぶん決まっていたので、ちょっと残念なところがある」。冗談めかして振り返った。

札幌国際大は直後の7E、続く第8Eと連続スチールを挙げるなどし、前年準優勝の強豪から7-2で勝利を収めた。佐藤は「勝ち切れたことはうれしいし、意義がある」とうなずいた。