北京オリンピック(五輪)銀メダルのロコ・ソラーレと、前回優勝のフォルティウスが激突する注目のカードで、試合中にアクシデントが発生。ストーンに装着されたセンサーライトの電池がローバッテリーになったとみられ、ロコ・ソラーレのスキップ藤沢五月(31)が大会係員に異常を訴えた。

1-3とロコ・ソラーレが追いかける展開で迎えた第4エンド、スキップの藤沢五月が最終投を投じようとする前に、両手を交差させて「×」と意思表示した。

カーリング規則では、投球する選手は自分に近い側のホッグラインにストーンが達する前に、ハンドルから手を放さなければならない。通常はセンサーで機械判定されるが、このエンドでは大会係員がライン付近に立ち、目視で判定した。藤沢のラストショットは狙った位置にわずかに届かず、1点をスチールされた。

試合は第1エンド(E)で、不利とされる先攻のフォルティウスが2点を奪って先制。その後は互いに1点ずつを取り合った。フォルティウスは第4Eで先攻で1点を加えると、第5Eでも連続スチールに成功した。

フォルティウスが5-1とリードして前半を折り返した。

試合前の時点でロコ・ソラーレは、唯一土つかずの開幕4連勝中。一方のフォルティウスは3勝2敗。出場全9チームで総当たりの1次リーグを行い、上位4チームが決勝トーナメントに進む。

ロコ・ソラーレの藤沢は前日、フォルティウス戦に向けて「対戦相手いいチーム。いいショットが来ると思うが、それ以上にいいショットを投げられるように集中力を保ちたい」と意気込んだ。

対するフォルティウスは、サードの小野寺佳歩が「みんなでしっかりアイスを読み、自信を持って1投1投投げ切ればいい試合ができる」と語った。

◆ロコ・ソラーレ対フォルティウス 昨年2月の日本選手権や、昨年9月の北京五輪代表決定戦で名勝負を繰り広げてきた。日本選手権決勝はフォルティウス(当時は北海道銀行)が制し、ロコ・ソラーレの連覇を阻止。北京五輪最終予選に向けて約半年後に行われた日本代表決定戦(3戦先勝方式)では、フォルティウスが2連勝スタートで王手をかけたが、ロコ・ソラーレが崖っぷちからの3連勝を演じて代表権をつかんだ。