24年パリ五輪金メダルへ、異例の“対中国ポイント”が導入される。

日本卓球協会は4日に理事会を開き、パリ五輪代表選考基準追加を承認した。新たに決まったのはシングルスにおける“対中国ポイント”。23年1月の全日本選手権後から24年1月の同選手権前までの約1年間、中国のトップ3(対戦時点で世界ランク上位3人以内の中国選手)に勝利した場合に、7ゲームマッチでは1勝15点、5ゲームマッチは1勝10点が付与される。

4月にナショナルチームの選手などと協会側が行ったミーティングで、選手側から提案があったという。その後、団体戦は選手起用の影響が出るため除外、当初22年7月も検討された開始時期は準備期間を考慮して23年1月とするなど詳細を詰めた。宮崎義仁常務理事は「中国対策で徹底的に研究できる。対中国が明確になった。強化が加速すると思います。選手による、選手のための選考基準になった」と期待を込めた。

22年夏から1年延期となったアジア大会(中国・杭州)は、代表選手を変更しないことも決定。23年は各大会で22年の倍の五輪選考ポイントが与えられるが、シングルスの1位80点などアジア大会の扱いは従来通りとなる。“対中国ポイント”についても「(延期決定前に)予選が終わって、選手が決まっていた。後付けになる。対象とはしません」(宮崎常務理事)と方針が示された。【松本航】