格上のオーストラリアに大敗を喫した日本だが、代表デビュー戦となった富永啓生(21=ネブラスカ大)の存在はきらりと光った。

2度の連続3点シュートを決めると、さらにはドライブで切れ込んでの得点を挙げるなど、随所に見せ場をつくった。昨夏の東京五輪で3人制に出場し、5人制での代表デビュー戦でチーム最多18得点と存在感を示した。

「決めたい気持ちが強すぎた」と振り返る序盤は強引に難しいショットを放ってしまう場面も見られた。しかし、タイムアウト中に声を掛けられ、冷静さを取り戻した。東京オリンピック銅メダルの強敵相手で思うようにプレーさせてもらえなかったが、ハイレベルな相手と戦えたことが今後の糧となる。「本当にいい経験ができた。(結果を)受け止めて練習していかないと。収穫になった試合」とうなずいた。

トム・ホーバス監督は「試合前に緊張するのかと聞いていも、緊張しないと言っていた。自信を持っていた。このステージでいい勝負をした」と満足そう。「彼と、八村塁や渡辺雄太が一緒にプレーすると面白いと思う」とイメージを膨らませた。

来年に本戦が行われるW杯は日本、フィリピン、インドネシアの3カ国共催で、日本は開催国枠での出場が決まっている。選手にとって予選試合は、ホーバス監督へのアピールの場となる。

日本は、3日に同地で台湾(同69位)と対戦する。

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