柔道男子66キロ級の阿部一二三(24=パーク24)ら日本代表選手団が3日、グランドスラム(GS)ハンガリー大会(8~10日、ブダペスト)に向けて東京・羽田空港から出国した。

金メダルを獲得した昨年7月の東京オリンピック(五輪)以来1年ぶりの国際大会。「しっかり投げにいく柔道を継続したい。久しぶりに海外の選手と組み合うので楽しみだし(代表に内定している10月の)世界選手権に向けて弾みをつけたい」と意味付けした。

先月7日には、親交のあるボクシング世界バンタム級3団体統一王者の井上尚弥と、ノニト・ドネアとの同級3団体統一戦を生観戦した。「あれだけの舞台で圧倒的な勝った姿は格好良かった。自分も柔道で圧倒的に勝つ、ということはずっと言ってきていること」と刺激を受け、目指す24年パリ五輪での2連覇へ「負けなしで圧倒的に勝ち続けたい」と闘志を燃やした。

GSは前回のウランバートル大会(6月24~26日)からパリ五輪出場権獲得の基準となる世界ランキングのポイント対象期間に入った。自身は今年初の出場。国際大会で初めて、五輪王者に与えられる金ゼッケンを着用する。

「初の金ゼッケンは非常に意味のあるものだと思っている。オリンピック・チャンピオンしか着けられないので、王者だと証明するというか、五輪王者らしい戦いをしたい」

18年以来3度目の頂点だけを見据えた。【木下淳】