14年ソチ、18年平昌オリンピック(五輪)2連覇王者で、今年7月にプロ転向した羽生結弦さん(27)が夢を現実にした初の単独アイスショー2曲目を終えると、次は企画コーナーに入った。

トークでは「7月にプロ転向してから、この、ぴあアリーナMMさんと(12月の青森・八戸市の)フラット八戸さんに、何とか無理くり、ギリギリに予約させていただいた」と感謝。「構想を練って、VTR、セットリストを考えて、演出を考えてここまで来ました。自分の中では妥協をせず、お見せできるもの全てを出したい。新しい羽生結弦のショーの形を見守っていただけたら」と呼びかけた。

続いて、ファンから募っていた質問コーナーへ。約2万7000通の中から3問に答えた。まずは自ら最初に選んだという「受け取ってほしいテーマ」には「ここまでの道筋を、1つとして同じ演技がない中、羽生結弦のドキュメントを見ていただきたかった」。幼少期からの振り返りと「これから進む道のりを皆さんと経験していけるとうれしいな」と話した。

「節目はどこだったか」には「小さなことでも節目はある。19年のグランプリ(GP)ファイナルの後、全日本でも体が動かなくて…(ともに2位)。その後『フィギュアって何だろう』と思って、でも、さっき演じた『SEIMEI』を演じたら、フィギュアらしいなと思って」と立ち直った時期を挙げた。

最後に「選手と呼んでいいですか」には「競技のつもりでやっているので、ぜひ呼んでいただけたら」とお願いしていた。

次の「リクエスト」コーナーでは「レッツゴークレイジー」を、会場のファンの求めに応じて舞い、「ピックアップ」コーナーでは、公式YouTubeチャンネルに寄せられた中から「スパルタカス」を披露。会場に来た恩師の都築章一郎コーチの前で、かつての旧採点システムのステップを演じた。【木下淳】