コベルコ神戸スティーラーズのSH小畑健太郎(25)が、40分の出場で2トライを挙げ定位置獲得へ猛アピールした。

花園近鉄ライナーズ戦に後半から出場。リードを許した同13分、中央付近から攻めると、小畑がサポート。軽快なステップで相手を抜き去り、約40メートルを走って勝ち越しトライを決めた。

5分後にはボールを拾って元ニュージーランド代表のCTBナニ・ラウマペ(29)のトライをお膳立て。

同25分にも京産大出身の日本代表WTB山下楽平(30)の突破をサポートし、ステップで2人をかわして2本目のトライを奪った。

「そこ(ステップ)が自分の強みなので、見せられたことは良かったと思います。でも(SHとして)ゲームコントロールや1つ、1つのパスの精度には全然満足はしていない。課題があるので、もっと成長できるようにしたいです」

伏見工(現京都工学院)出身で、父道弘さんは80年代に大ヒットしたドラマ「スクール☆ウォーズ」のモデルとして描かれた。帝京大では1年からレギュラーをつかみ、史上最多の全国大学選手権9連覇に貢献。

神戸のSHは元日本代表の日和佐篤(35)や中嶋大希(26)ら層が厚いが「試合に加われるようにしたい」と闘志を燃やす。

伏見工で主将だった父は1975年5月の大会で0-112で花園高に大敗した際に「悔しいです! 俺は勝ちたい」と泣き叫び、ドラマで話題になった。

リーグ開幕・横浜キヤノンイーグルス戦(12月18日、三ツ沢)のメンバー入りへ、熱い血を受け継ぐ小畑がさらに成長する。