17年ジュニアグランプリ(GP)ファイナル3位で今季限りでの現役引退を決めている須本光希(21=関大)が、最後の全日本を終えた。

ショートプログラム(SP)23位で臨んだフリーは111・33点を記録し、合計172・40点。得点が発表される「キス・アンド・クライ」では涙し「(観客の)バナータオルの多さで少し涙が出ました。先生方には1年半、面倒を見ていただき、感謝の気持ちでいっぱいです」と河野由美コーチらに頭を下げた。

現在は福岡でトレーニングするが、地元大阪での演技を待ちわびていた。昨季限りで引退する意向もあったが「全日本が大阪であるのもあって、あと1年と決断しました」と振り返る。20年には今回の会場でNHK杯に出場予定だったが、直前の発熱で欠場。その無念も思い出しながら、後悔しないように演じきった。

この日もジャンプの乱れなどがあり、全日本ジュニア王者、全日本選手権6位入賞を飾った17年以降は苦しい時期を経験した。年明けはインカレなどに出場予定。大きな拍手に包まれた節目の演技を終え「今日滑り終わって、1年間(現役を)やって良かったと思います」とすがすがしい表情で言い切った。【松本航】

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