71キロ級で山田亮清(八海2年=)が3回戦に進出した。初戦の2回戦で柳沢温翔(長野・佐久平総合技術3年)に6-5の判定勝ち。個人、団体戦を通じ、高校での自身全国初勝利を挙げた。

自信はあった。「時間切れだと思っていた」。6-5の試合終了2秒前、柳沢が仕掛けたローリングが不発と判定されると相手サイドは確認を要求。認められれば逆転負けだったが、判定は覆らず。山田は勝ち名乗りを受け、目を閉じて勝利をかみしめた。

4-4で、寝技から相手の腕を巻き込んで体勢を崩し決勝の2点を追加。前日27日の団体戦はテクニカルフォール負け。柳沢には昨年、練習試合で対戦し敗れている。「絶対に勝ちたかった」。リベンジの思いを結果につなげた。

関川博紀監督(50)は「よく頑張った」とべた褒め。山田は関川監督が現役時代に全日本選手権で山本“KID”徳郁さんを破って優勝した動画を見て、間合いの取り方、粘り強さを研究した。その成果が出ての初勝利で3回戦(ベスト16)に進出。「中学時代の最高がベスト16。それを上回りたい」。目標に手が届く位置にきた。【斎藤慎一郎】

 

○…60キロ級の鈴木晴人(八海3年)も3回戦に進出。初戦の2回戦で石塚賢人(島根・隠岐島前2年)にテクニカルフォール勝ち。寝技に持ち込むと一気にたたみかけた。前日の団体戦はテクニカルフォール負け。「相手の形にもっていかれた」。その反省から立ち上がりから攻めて先手を取った。同じ団体戦で負けていた山田も勝ち残った。「勝っていないもの同士で残れた。うれしい」と笑顔を見せた。