全日本柔道連盟が19日、初の試みとなる全日本小学生合宿を埼玉県内でスタートさせた。人材発掘と長期的な育成、強化を目指したもので、小学5、6年の全国大会でベスト4以上に入った33人が参加。

 斉藤仁強化委員長(52)は「技術だけでなく、人間教育もしたい。2拍3日で栄養学の教室や英語研修など幅広く学んでほしい」と話した。

 合宿の責任者でもある神奈川・朝飛道場の朝飛大氏(50)が、ユーモアをまじえながら「あいさつの大切さ」「人との接し方」「強さとは何か」などを説明。

 少年指導の第一人者は「さすがに全国トップレベルの子どもたち。話を聞く目が真剣だった。話をしていても楽しかった」と、手ごたえを口にしていた。

 今年5月の全国大会個人戦6年生の部で全試合一本勝ちの優勝を果たした斉藤立君(11=振武館)は「いろいろと教えてもらって、勉強になりました」と話した。

 174センチ、116キロの体で、柔道センスは84年ロサンゼルス、88年ソウル五輪を連覇した父の斉藤強化委員長譲り。「お父さんより強くなりたい。お父さんを秒殺したい。無理だろうけど」と言いながら「東京五輪に出て、優勝したい」と7年後に向けて、体同様に大きな夢を話した。