<大分国体:陸上>◇最終日◇7日◇大分スポーツ公園九州石油ドーム

 成年少年女子共通400メートルリレー決勝で、福島が45秒66で8年ぶり2度目の優勝を飾った。各チームとも成年2人に少年A、B各1人ずつを加えた構成の中、ベテランと若手がそれぞれの思いを背負って力走。北京五輪日本代表の丹野麻美(22=ナチュリル)ら、メンバー4人全員が持てる力を出し栄冠をつかんだ。

 来春予定の就職を機に、陸上をやめるアンカー星詩織(小高工3年)が2位に0秒07差をつけてフィニッシュ。自らの引退レースを優勝で締めくくり「お世話になった方々に感謝の気持ちでいっぱいです。自分の中に一生残ります」と涙をあふれさせた。

 1走を任せられた少年Bの伊藤彩(喜多方1年)は100メートル7位、100メートル障害3位の悔しさを晴らした。個人種目を含めて今大会、計9レースをこなす奮闘ぶり。「(得意の)スタートは完ぺきでした。(2走の)丹野さんに、ちゃんとバトンを渡せました」と屈託のない笑顔を見せた。

 そのエース丹野は、8年連続のリレー出場で自身初優勝。200メートルでは6位に沈み、国体の個人種目7連覇を逃したが「リレーは特別。狙っていたのでうれしい。高校生たちがよく頑張ってくれました」とチーム一丸の勝利を強調した。

 3走栗本佳世子(23=ナチュリル)も国体リレー初制覇。「欲しかったタイトル。今回はリレーだけできていたので、私が頑張らなければと思っていました」と本領発揮。丹野は「次は選手権リレーです」と、自身今季最終レースを見据えた。【佐々木雄高】