<バレーボール・ロンドン五輪世界最終予選兼アジア予選男子大会:日本3-0ベネズエラ>◇2日目◇2日◇東京体育館

 2大会連続の五輪出場を狙う世界ランク15位の日本は、同16位のベネズエラにストレート勝ちし、初白星を挙げた。前日の初戦セルビア戦ではサーブミスを連発して敗れたが、修正に成功。エース福沢達哉(25=パナソニック)が最多21得点を挙げ、主力を欠く相手の凡ミスの多さにも助けられた。今大会は上位1チームと、それ以外のアジア最上位がロンドン五輪出場権を得る。5日の韓国戦からは、アジア枠を争うチームとの3連戦に挑む。

 狙い通りの一撃で、前日の悪夢を振り払った。試合開始直後の福沢のサーブ。コントロールした球で相手のレシーブをはじき飛ばす。いきなりのエースで先制点を奪った。前日はチームでサーブミス20本と自滅。「昨日の反省から、相手はつなぎがうまくないので、コースを狙おうと全員で確認した」。エースは1人で4本。パナソニックの同僚で同い年のスーパーエース清水がケガで先発を外れる中、得点を量産して周囲の期待に応えてみせた。

 ただし、ベネズエラはガルシア監督が「16年(五輪)のため」と公言する若手中心だった。昨年の南米選手権の得点王ルイス、得点源のマルケスの両看板を欠く陣容。日本の82得点中相手のミスは31点と、ファウルが多く粗さが目立った。

 5日の日韓戦からはアジア枠を争う直接対決に入る。勝負はそこから。福沢は接戦の第3セットを振り返り「2セットまでは良かったが、最後も自分が決めていれば展開は変わった。接戦で決めないと、五輪の道は開けない」と自戒した。【阿部健吾】

 ◆五輪への道

 出場8チームが総当たり戦を行い、上位1チームがまず出場権を得る。さらに残り7チームの中のアジア最上位1チームが出場権を獲得する。順位は勝ち点制で、3-0と3-1の試合は勝者が勝ち点3、敗者は0。3-2では勝者が2、敗者が1。勝ち点で並んだ場合は(1)勝利数(2)セット率(3)得点率の順で決まる。