西十両5枚目の若の里(37=鳴戸)が30日、体長5センチを超えるスズメバチの襲撃を受けた。

 福岡・東区の鳴戸部屋で、稀勢の里と高安の三番稽古中に2匹のハチが稽古場内に飛び込んできた。弟弟子たちの危険回避のために、若の里は「オイ、早く捕まえろ!」と若い衆に指令。小さいハチはすぐに捕まえたが、残る1匹は天井で約15分間“ひと休み”。大捕物も一時休戦した。

 だが、若の里がベンチプレスで筋力トレーニングを再開した途端、待ち構えていたかのように一気に急降下。左かかと付近を狙われた。慌てて足を振ったが離れず、幕下隆の山がタオルでたたいて捕まえた。「オレの声が(ハチに)聞こえたんだな。刺されたかと思ったけど、大丈夫だったから良かった。本当に大きかったですよね。ビックリした」。テープを巻いていたところにとまったことで救われた。

 九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)では、09年名古屋場所以来となる十両での土俵。その場所では14勝1敗で優勝し、1場所で幕内に返り咲いた。この日は40キロの重りをのせたタイヤを引くなどの筋力トレーニングに加え、若い衆に15番胸を出しながら相撲をとって調整。まずは「ハチ勝」となり縁起がいい?