初場所(1月11日初日、東京・両国国技館)で進退をかける横綱朝青龍(28=高砂)が、激太りしていた。25日、両国国技館での力士会で体重測定が行われ、自身最重量の153キロだった。前回計測した秋場所前から6キロ増。体にツヤと張りがなくなり、腹が出てきたことは本人も自覚しているが、左ひじ再発の恐怖からけいこでも無理はできない。スピードを身上とする元最強横綱が、さらに苦境に立たされた。

 朝青龍がカメラのフラッシュを浴びながら、体重計に乗った。示したデジタルの数値は153キロ。増量を予想していたのか、本人は動揺することなく、身長計に乗って笑顔で背伸び。報道陣を笑わせた。

 秋場所前の9月2日に量った147キロから6キロ増。夏場所前の152キロを超える自身最重量体重。スピードと技の切れが持ち味の朝青龍は「相撲の内容が変わってくるから、150キロは超えたくない」と話してきたが、進退をかける大事な場所を前に自己管理できなかったようだ。

 実は冬巡業中から体重増を気にしていた。「(腹が)たるんでるよな。絞らなきゃいけないと思うけど、おいしいものがたくさんあるから」。13日間の同巡業中で計60番とけいこは不十分だったが、酒量と食欲は衰えなかった。ツヤも張りもない全盛期とはかけ離れた姿に、ある親方は「脂が体に回っている。引退前の力士の典型だ」と指摘していた。

 本人に焦りはあるが、治癒してきた左ひじ痛再発の恐れから、無理はできない。この日、高砂部屋で朝げいこを再開したが、しこ、すり足、ぶつかりで汗を流すにとどまった。「今は少しずつ光が見えた大事な時期だからね。年内は出げいこに行かないかもしれない」。26日とけいこ納めの27日と3日連続のけいこは宣言したが、29日から1月2日まではモンゴルに帰国するという。場所直前の休みを考慮すると、調整期間は約1週間。元の体と輝きを取り戻すには、あまりに時間がない。【柳田通斉】