新入部員の募集を停止し、今夏を最後に休部するPL学園(大阪)は7月15日に東大阪大柏原と初戦(2回戦)を戦うことになった。7月9日開幕の大阪大会の組み合わせ抽選会が大阪市内で行われ、初戦の相手が強敵に決まった。

 11年夏の代表校。06年準々決勝で、エース前田健太(ドジャース)の高校最後の夏を終わらせた相手も東大阪大柏原だった。公式戦未勝利の今のチームにとっては強敵だが、梅田翔大主将(3年)は「最高の結果は甲子園。それだけです。甲子園に行けなければ、1回戦で負けようがその先であろうが同じことです」と決意は揺るぎない。

 来春の部員募集もないことは決定的で、再開時期も不透明。奥正直克部長(49)によれば、秋以降も高野連加盟を続けるか未定。先が見えない中、試合出場が可能な11人は練習に励んできた。外野手の1人が肩を痛め懸命に回復に努めているが、大阪大会は代打専念の可能性もある。苦境ほど驚異的な力を見せてきたのがPL学園だ。

 17日に部員を指導した中村順司元監督(69=名商大総監督)は「みんなよく鍛えられた、いい体をしていた」と目を見張った。野球を続ける部員の練習場所として、3年生の卒業までPL球場が維持されるのは久々の朗報。誇りをかけた夏が始まる。【堀まどか】