阪神先発能見の力投がサヨナラ勝利を呼んだ。1回は4安打を集中されるなど先制の2点を献上。不安定な立ち上がりだったが、2回以降に立ち直る。バッテリーを組んだ岡崎と内角直球を多用し、広島打線を力で封じ込めた。1点ビハインドのまま、必死に粘る。

 特に4番ルナとの勝負で真価を発揮した。7回2死一、二塁。フルカウントからの6球目は直球を内角に突いて見逃し三振を奪う。打たれれば敗色が濃厚になる展開を踏ん張った。「(ルナと)いっぱい対戦しているんでね」と冷静だったが、殊勲の投球だ。

 ルナには1回こそ適時打を浴びたが、2打席目以降に内角直球を徹底。ストライクでも腰が引けるしぐさを見せていた。細かいシグナルをかぎとり、勝負どころで生かした。白星こそ逃したが7回2失点にまとめた。「立ち上がりは難しい。江越がホームラン打ったら負けていない。危ない、危ない」。存在感たっぷりのマウンドさばきだった。