郷土の匂いに心が震えた。岩手・普代村出身の楽天銀次内野手(28)が10日、岩手・奥州市出身の日本ハム大谷翔平投手(21)との同県対戦を楽しんだ。コボスタ宮城での試合後、しみじみと話した。「(大谷と)やる時はすごく楽しみにしている。どういう配球で来るかなとか。強気な配球もある。やってて楽しい」。表情に笑みが広がった。
初回から見せ場だった。2死走者なし。自身の「銀次デー」ということもあり、客席には名前入りのタオルが一斉に掲げられる。相手はもう1人の岩手の英雄、大谷。カウント1-0からの2球目だった。150キロの真ん中直球を振りぬいた。球界屈指の速球に負けず、右中間へとはじき返す二塁打。「良い感じでバットが振れた」と先輩としての意地を見せた。
昨年の対戦成績は7打数3安打で打率4割2分9厘。この日は「東北ろっけんまつり 岩手の日」と銘打たれ、前日9日には大谷が「僕の日だと思って投げます」と銀次を意識する発言。この日は3打数1安打と両者譲らずで終わったが、岩手対決に球場は沸いた。
東北野球界のイーハトーブ(理想郷)だ。「良い試合だった。お客さんも喜んでくれた。2人で、岩手で、魅せていけたらいい。(西武)雄星もそうだし。東北出身のプロ野球選手が対戦して、盛り上げられるのはすごいうれしい」と思いがあふれた。東北の人間が、東北を熱くする。思いがこもった2人の対戦はこれからも続く。【島根純】



