激走が天敵攻略の口火となった。日本ハム大谷がオリックス戦の2回、オリックスの難敵ディクソンの外角低めチェンジアップを拾い、力ではじき返した。左前への強烈なライナー。吉田正がファンブルしたのを見逃さず、緩めた両足を再び加速させ、悠々と二塁を陥れた。直後のレアードの中前打で生還し、先制点を演出した。

 価値ある激走だった。ディクソンには昨季、1勝3敗。対戦防御率1・38の天敵の出はなをくじいた。単打なら、生まれなかったかもしれない1点。拙攻もあったが、9安打5四球と優位に進める起点になった。今季初の6連戦が控える初戦。投手としては3登板で未勝利(2敗)。この試合前まで借金3にあえぐチームへの責任感をバット、足にも込めた。「明日(13日)以降も取りたい。何とか明日も」。反攻のきっかけになりそうな白星に導いた。

 野手で前回出場した6日西武戦では、長打性の打球に二塁を回ったところで足をひねり、途中交代した。それ以来の出場でも惑うことなく、全力疾走のセオリーを貫いた。「(両足の)不安はないです。出る以上は(全力プレーを)やらないといけない」。今季、野手出場6戦で安打なしは、1試合のみ。ビッグプレーの走塁でもチームを奮い立たせた。【高山通史】