中日の4番ダヤン・ビシエド外野手(27)が、虎キラーぶりを発揮した。阪神能見から左翼スタンド中段まで運ぶ5号3ランを放ち、勝負を決定付けた。ここまでの阪神戦4試合で毎試合本塁打をマークするなどお得意様。チームとしても4月に入って最多の6得点と、ようやく打線に上昇の兆しが見えた。連敗を3でストップさせ、勝率5割に復帰した。
4番が試合をビシッと決めた。3-0の2回2死一、二塁。ビシエドは、能見が投じた高めへの1球を左翼スタンド中段まで運んだ。2日ヤクルト戦(神宮)以来、10試合ぶりの本塁打で能見をマウンドから引きずり下ろした。
「多分、僕のことを見たくないんじゃないのかな」。虎キラーぶりにビシエドはニヤリと笑った。3月27日阪神戦(京セラドーム大阪)以来の猛打賞で、これで阪神戦4試合で17打数11安打9打点、打率6割4分7厘。毎試合、本塁打を記録している。この日の先発左腕能見との対戦成績は5打数5安打2本塁打4打点と当たりまくっている。
絶妙な感覚でアーチをかけている。バットはアメリカから持ち込んだが、ミズノ社のものを使っている。担当者にメジャー時代のバットを渡し、同型に作り上げてもらった。手にした瞬間に感じるグリップエンドの厚さなど、細かい部分も注文してきた。「今はあのバットが打たせてくれている」。試行錯誤を繰り返した1本が相棒になっている。
日本をよく知る恩師も味方だ。元中日のアレックス・オチョア氏と同じ代理人という縁で米フロリダの練習施設で所長を務める同氏から指導を受けてきた。中日、広島で計6年間を過ごした「先輩」から日本球界や文化について毎日のように聞いた。昨オフは毎日、練習後にノートをつけて報告。来日後も師匠の教えを守って試合への準備を欠かさない。
チームも、3月31日の広島戦(ナゴヤドーム)で9得点を取って以来の快勝だった。4月に入ってからは3得点が最多の打線だった。だが、4番の1発で試合の主導権を一気に引き寄せた。本拠地・ナゴヤドームのファンに豪快な一弾を初披露。お立ち台に立ち、狙う本塁打数を聞かれ「ここでは言えない。ファンの皆さんと一緒に楽しみながら打っていきたい」。ビシエドの打席にワクワクが詰まっている。【宮崎えり子】



