まさかの二刀流開始!? 楽天オコエ瑠偉外野手(18)が秘密練習を行っていた。17日、イースタン・リーグ巨人戦(ジャイアンツ球場)が雨天中止となると森山周2軍外野守備走塁コーチ(34)と室内練習場でブルペン入り。投球練習を行い、外野守備の返球における投球フォームを確認した。目的は投手転向ではなく、高い身体能力を生かす体の使い方を染みこませるため。豪快なレーザービームを2軍で作り上げる。

 なぜかオコエはブルペンにいた。捕手役は森山コーチ。ゆったりと重心を右足に乗せて力を蓄える。次の瞬間左足を傾斜のついた地面に思い切りつき、腕を振り切った。右腕から放たれたボールはうなるようにミットに突き刺さる。「球、速くなかったですか!? 多分171キロは出てたと思うんですけど(笑い)。目標のチャプマンを超えないといけないんで」と人類最速の剛速球を持つヤンキース・チャプマンに例えて笑った。

 まさかの投手転向か。色めき立つ記者をいなすように、森山コーチが説明した。「最近遠投ができていないと聞いていたからね。ブルペンで体全体を使って投げてもらっただけだよ」。守備練習の一環だった。だが、練習にはファームでの教育方針が詰まっていた。

 2軍首脳陣が1軍でのオコエのプレーを分析。守備で打球を捕った後にすぐ投げようとする意識が強すぎていた。本来ならば恵まれた身体能力を生かし、豪快な送球ができる。しかしこのままでは小さくまとまって、良さが消える可能性があった。「速いテンポを覚えてから、ゆったりした投げ方を覚えさせるのは難しい。逆はできる。体のバネと肩を最大限に生かせるように平石監督とも話して、大きく育てようと考えている」(森山コーチ)と体重移動を意識させ、大きな体の使い方を学ばせていた。

 二刀流のような練習にオコエは「初めてやりました。体勢が崩れた時にボールがカット気味になったりするんで、ボールの回転を意識したい」とフォーム固めを楽しそうに振り返った。今後は遠投の練習も入れ、体全体を使った送球に磨きをかけていく。打撃面だけでなく、守備面でもスケールは大きくなれ。未来のスターは2軍でも進化を遂げていく。【島根純】

 ◆ゴジラ松井もブルペンで矯正 巨人1年目の93年春の宮崎キャンプで、右ヒジが下がるスローイングの癖を早々に指摘された。内野手から外野手に転向したこともあり、このままではヒジを壊すと長嶋監督ら首脳陣は判断。堀内投手コーチからブルペンで投球指導を受けた。松井は95年から4年連続で2ケタ補殺を記録し、98年はリーグ最多タイの12をマーク。00年から3年連続でゴールデングラブも受賞した。