記録よりも打線のつながりだ。ソフトバンク柳田悠岐外野手(27)は今季19戦目にして初めて、四球なしで試合を終えた。前日19日に70年巨人王貞治と並んだ連続試合四球のプロ野球記録更新はならず。9回先頭で積極的に打ちにいき、中前打で2点追加の口火を切った。5回まで完全に抑えられた打線は6回以降に8安打5得点。和田をしっかり援護した。

 柳田は王超えよりも積極打法を貫いた。9回、ロッテ南の初球の高め直球を迷わずフルスイングした。2点追加を導く中前打。ここまで遊ゴロ、遊ゴロ、見逃し三振と3打席凡退で迎えたこの試合最後の打席、プロ野球新記録となる19試合連続四球がかかっていたが、四球を選ぶ意識はほとんどなかった。

 1回の第1打席も3ボール1ストライクから見逃せばボールになる高め直球を振っていき、ファウル。連続四球は王球団会長が70年に巨人で記録した18試合に並んだところでストップした。試合後、これで連続四球のことを聞かれなくなると問われ「そう、それ」とニヤリと笑った。もともと、四球記録にはまったく興味がなく、過熱する周囲に戸惑っていたのも事実だった。工藤監督は「柳田のいいところは最初から打っていくところ。ここまで四球を積み上げてきたことは自信にしていい」と話した。

 柳田が出塁した9回は内川が右前打で続いてチャンスを拡大。中村晃の右前適時打と相手の暴投で勝利を決定づける2点を奪った。ロッテ先発二木に5回までわずか50球で走者を1人も出せず完全に抑え込まれていた。だが6回、長谷川のチーム初安打をきっかけに、1死一、二塁とすると福田が右中間へ先制2点適時三塁打を放ち、一気に攻略した。工藤監督は「向こうのペースだった。福田が直球を合わせてくれた。得点を取ると投手に勇気が出るし、大胆にいける」と、8連勝中すべて1番で使い続ける福田の一打を勝因に挙げた。周囲が盛り上がった柳田の連続試合四球は止まったが、攻撃力はとどまるところを知らない。【石橋隆雄】