ソフトバンクが連勝の流れを自ら手放した。1点リードの8回。千賀が痛恨の同点被弾を許した。日本ハム大野に対し、直球が高めに浮き、左翼席に運ばれた。4回まで無安打投球で、絶好調だった。7回で球数は100球を超えたが、工藤監督は続投を決断。その直後に追いつかれた。「ああいうところだね。ホームランを打たれてはいけない場面。成長しないと、勝ちがつかない。キツイところだと思うが、踏ん張らないと」。

 指揮官は降板後に本人とも話した。前回13日の日本ハム戦ではあと1歩でプロ初完封を逃した。終盤の正念場をいかにしのぐか。課題が浮き彫りになったマウンドだった。

 延長10回にはセーフティースクイズで決勝点を許した。工藤監督はその状況を作った要因に目を向けた。1死二塁で、森が一塁のベースカバーに遅れた。内野安打で一、三塁にピンチが拡大。「2、3歩遅れているね。(投手の)左側の打球はすべてスタートを切らないと。ランナー三塁とでは全く違う。(セーフティーは)防ぐのが難しいから、こちらもやっている」。初回の2点リードを守りきれず、逆転負け。投手を含めた守備力強化に取り組んでいる指揮官は苦い表情を浮かべた。

 工藤政権初の9連勝は幻に終わった。2位ロッテとはゲーム差なし。「また明日!」と工藤監督は気持ちを切り替えた。7日ロッテ戦以来の黒星を悲観する必要はないが、ミスは流れを変えかねない。【田口真一郎】