スランプ脱出を予感させるキャプテンの猛打ぶりだった。1番阪神鳥谷がプレーボール直後、楽天美馬に襲いかかる。試合開始2球目の直球を強振し、ライナーで右中間を破る。二塁打で出塁し、先制点の口火を切った。不振時は引っ張る打撃が影を潜めていたが、この日は力強く振り切る。復調ぶりを示す一撃だろう。
5回は、美馬のカットボールをとらえて左翼ポール際に柵越え。「スタンドに入るかどうかという当たりだったけどホームランになってくれて良かった」。今季5号ソロアーチで藤浪を援護。右翼から左翼方向へのフォローの風にも乗せられた。「ホームランは風なので」と謙遜するが、強運ぶりも上昇気配の兆しだ。
4戦連続安打となる2安打を刻み、盗塁も決めた。内容に結果も伴い、好循環だ。5月は5試合も8番に打順降格するなど、打撃不振に苦しんだ。この日もチーム本隊を離れ、球場に隣接する室内練習場で特打を行うなど、最善を尽くす。金本監督は「(本塁打は)風だけどね。まだまだ本来の彼の当たりじゃない。それより最初のヒット」と評する。さらに言う。「開幕してスローイングにミスが多かったけど、守りが安定してきているのが大きい」。この日は7個の遊ゴロを処理し、2回には併殺も完成。苦境を脱し、本来の姿を取り戻しつつある。【酒井俊作】



