U-26トリオで決めた! 楽天オコエ瑠偉外野手(18)が、「日本生命セ・パ交流戦」のヤクルト戦で、同点の5回に右翼への犠飛でプロ初の勝利打点をマークした。同期の26歳ルーキー足立が放ったプロ初の同点タイムリーに続き、3年目内田の初適時打も呼び込んだ。妹の桃仁花(東京・明星学園高)が、女子バスケットボールのU-17女子世界選手権代表に選出された日。兄もきっちりと仕事を果たした。

 プロフェッショナルな一打で決めた。同点の5回無死一、三塁。オコエの意識は1つに絞られた。「ゴロでもフライでもいいから最低限の仕事をする。ゲッツーを怖がらず、強く振り切る」。自分を信じて、外角の138キロシュートを打ち抜いた。タッチアップには十分な距離の右飛が上がる。「欲を言えば引っ張りたかったんですが、変化球も頭にあったので。チームの勝ちにつなげられた」。値千金の決勝打点となった。

 失敗を怖がらないメンタルが好循環を呼ぶ。5回の中堅守備。大引の中前へ落ちそうなライナーを猛ダッシュでつかんだ。「大きい打球は来ないと思ったし、後ろに対しては追いつけるかと思っていたので」。右翼寄りの前進守備から外角スライダーのサインも確認し、ミートと同時に1歩目を踏み出した。2失点目を未然に防いだ直後、勝ち越しの犠飛は生まれた。

 結果の積み重ねこそが未来への道をつくると知っている。20年東京五輪での野球復活が大きく前進した2日、18歳の目は輝いていた。「本当ですか。小さいころから、プロ野球選手になるのと同じくらいオリンピック選手になりたかったんです」。夢には続きがある。バスケット選手の妹、桃仁花との兄妹出場を目指している。22日にスペインで開幕するU-17女子世界選手権の日本代表メンバーに選ばれたと聞き「まじですか。負けないように頑張ります」と誓った。

 もっとうまくなりたい。試合を終えるたびに手応えと課題が交錯する。決勝犠飛を射止めたスイングについて「本当は、思い切り振って空振りしたいくらいなんですよ。7回の打席とか、当てにいっちゃっている。もっと振り切りたい」と熱く振り返った。夢は大きく。前だけを見て、突っ走る。【松本岳志】

 ▼オコエが5回に勝ち越し右翼犠飛。プロ入り初の勝利打点を挙げた。楽天で新人のV打は茂木も今季3度記録しているが、高卒では球団史上初めて。他球団を含めると、高卒新人のV打は15年9月23日ソフトバンク戦の浅間(日本ハム)以来。オコエは走者なしの場面では25打数4安打の打率1割6分だが、得点圏では10打数3安打4打点の打率3割と勝負強い。