あっという間に崖っぷちに追い込まれた。DeNAアレックス・ラミレス監督(42)が連夜の悪夢に沈んだ。完封負けを喫した第1戦に続き、この日も5安打完封負け。敗退にリーチがかかった。

 「連夜で厳しい試合だった。選手たちは、よくバットは振れていたが野村にいい投球をされた」。前夜と同じ言葉を繰り返すしかなかった。

 勝負手は結果的に裏目に出た。第1戦で唯一、2安打マルチ安打をマークした梶谷を2番から5番に動かすも3打数無安打。5番から7番に下げた宮崎は逆に2安打と気を吐いた。「宮崎は最近の結果だけではなく、対広島、マツダスタジアムで打っていない」と意図を説明したが、てこ入れは不発に終わり、打線の復調はならなかった。

 打線が沈黙したまま2連敗を喫し、敗退にリーチがかかった。好材料を挙げれば1戦目に温存した中継ぎ陣は砂田、田中が好リリーフと存在感を発揮。さらに、9月24日の巨人戦で左太もも裏の肉離れで離脱した須田が、今日14日から1軍に合流。登録については状態を見極めてからになるが今季62試合に登板してフル稼働した右の中継ぎエースが土壇場で戦列復帰する可能性が浮上した。

 なりふり構わず1勝をもぎ取らない限り、次はない。筒香は「やれることは明日から勝つことだけ」。ラミレス監督も「得点しない限り勝てない。打てなければ勝てない。明日から、明日から」と言い聞かせた。このまま横浜に帰るわけにはいかない。【為田聡史】