今季のフリーエージェント(FA)有資格者が権利を行使するための申請期間が24日、始まった。土、日曜を除く7日間以内で、11月1日に締め切りとなる。有資格者は在籍球団に意思を伝えればFA権を行使でき「FA宣言選手」として11月2日に公示され、翌日から交渉可能となる。今季の有資格者は計90選手。国内FA権は広島菊池涼、ロッテ鈴木ら35人、海外FA権は西武秋山ら55人が保有している。

虎に朗報!? 中日大島洋平外野手(33)が他球団に流失する可能性が24日、浮上した。海外フリーエージェント(FA)権を保有し、今季が3年契約の最終年。加藤宏幸球団代表(60)はこの日、大島と電話で話し「もう少し(考える)時間をください」と伝えられたことを明かした。球団は宣言残留も認める構えですでに2度の交渉を行ったが、まだ残留の意思表示を得られていない状況だ。

愛知・名古屋市内での初交渉で、174安打で最多安打のタイトルを獲得した今季の成績に対する査定を説明。2度目の交渉では、複数年で増額の金額を提示した。加藤代表は「彼の功績を考え、球団としてはかなり誠意を示したつもりでいます。大島選手がどう捉えるかは分からないが」と駆け引きせず、最大の誠意を込めた最終的な提示であることを明かした。

ただ球界屈指の巧打者で高い守備力を誇る大島は、他球団にとっても魅力の選手。大島がFA宣言した場合には、阪神が本格調査に乗り出す構えを見せている。中日は、マネーゲーム参戦には難色を示す。結論を出すまでに時間がほしいという大島に理解を示すものの、2度の交渉を経ても残留の返答を得られないことに緊張感を持ち、熟考の行方を見守る。

FA権行使の申請期間はこの日始まり、11月1日に締め切りとなる。同2日に公示され、翌日から交渉可能。FA宣言か残留か。大島の決断に注目だ。【堀まどか】