東京電力、東北電力管内に本拠を置くプロ野球の6球団は3日以降、東日本大震災の影響で4月には自粛したドーム球場の使用やナイターを実施する。3日には東京ドームと西武ドームで今季初めて、公式戦が開催される。経済産業省は夏場の最大使用電力の削減目標を昨年比15%程度とする方針。各球団はこの目標をクリアする節電策を打ち出している。

 <巨人・東京ドーム>

 夏場ピーク時の使用電力は4600~6300キロワット。球団は4、5割の削減を見込む。柱は発電機の導入。ナイター初戦となる11日から2台を使用予定で、6月中旬には5台に増強する。照明の照度を抑えるなどの節電計画も。1試合平均の使用電力量は、シーズンを通して40%以上の削減が可能な見込みという。

 <西武・西武ドーム>

 ナイター時の照明を3分の2にする。売店や電光掲示板などの電力も抑え、25%削減を目指す。飯田則昭専務は「見に来ていただく方に楽しんでもらえることと節電を何とか両立したい」と話す。

 <横浜・横浜スタジアム>

 選手や観客の安全に配慮して照明の照度を大幅に落とすことは考えてないが、薄暮時の照明減、平日の開門時間繰り下げなどで25%削減を目指す。神宮球場を本拠地とするヤクルトは30%の削減を目標とする。

 <ロッテ・QVCマリンフィールド>

 照明の2割を消すなどして、3割の削減を目指す。目標達成が厳しい場合、発電機2台の導入も視野に入れる。楽天のKスタ宮城は以前から節電策を進めているが、大型ビジョンの照度減などでナイターでの1時間当たりの平均使用電力量を15%削減する。