中日は4日、東京都内で開いたスカウト会議を開き、新日本石油ENEOSの田沢純一投手(22=横浜商大高)の社会人NO・1評価を確認した。東京ドームで都市対抗野球を視察している中田スカウト部長は「これまで評価していた選手がやはりいいなという確認です。特に田沢は即戦力としてすばらしい投手だなと再確認した」と話した。

 田沢は最速156キロの右腕で、都市対抗初先発となった1日のJR四国戦では8回1失点12奪三振で勝ち投手となり、この日の三菱重工名古屋戦でも5安打完封勝ちし、チームを9年ぶり8強に導いた。昨季もドラフト1巡目指名が確実だったが、チーム残留を表明した即戦力投手だ。中日はすでに高校生の筆頭候補として岐阜城北の伊藤準規投手(3年)、大学生の筆頭に近大・巽真悟投手(4年=新宮)をリストアップしており、本人の意思の確認、現場とのすり合わせをへて10月30日のドラフト当日までに1巡目を絞り込むことになる。

 この日の会議では、社会人の上位指名候補として日本通運の左の巧打者・野本圭外野手(24=駒大)、ホンダの強肩長距離砲・長野久義外野手(23=日大)らもリストアップした。

 ◆田沢純一(たざわ・じゅんいち)1986年(昭和61年)6月6日、神奈川県横浜市生まれ。横浜商大高では1年夏からベンチ入り。2年夏は甲子園に出場したが登板なし。3年夏はエースとして神奈川大会4強。05年に新日本石油ENEOS入社。181センチ、81キロ。右投げ右打ち。

 ◆長野久義(ちょうの・ひさよし)1984年(昭和59年)12月6日、佐賀県生まれ。筑陽学園高では九州大会4強が最高。日大では2季連続首位打者。06年ドラフトで日本ハムに4巡目指名されたが、巨人入りを熱望して入団を拒否し、ホンダに入社した。178センチ、83キロ、右投げ右打ち。

 ◆野本圭(のもと・けい)1984年(昭和59年)7月7日、岡山県生まれ。岡山南高から駒大。大学では1年春からベンチ入り。06年日米大学、世界大学選手権、インターコンチネンタル杯、アジア大会日本代表。07年に日本通運に入社。180センチ、76キロ。左投げ左打ち。