<横浜2-7中日>◇3日◇横浜

 53年ぶりの屈辱だ。9回、横浜最後の打者相川が二直に倒れると、選手は力なくベンチ裏へ引き揚げた。引き分けを挟み、とうとう14連敗。55年に大洋が記録した球団ワースト記録に並んでしまった。大矢監督は「申し訳ないではすまない」と声を震わせた。

 試合内容が悪すぎた。先発真田は2回、3回、5回と先頭打者に二塁打され、計4失点。攻撃もミスが目立った。0-1の2回無死一、二塁では、犠打を試みた金城が空振り。二塁走者村田が飛び出し、盗塁死で同点機をつぶした。村田は4回には走塁死。5回で1-6と大量リードを許すと、打線は一気に淡泊に。中日吉見に完投を許した。

 すでに今季最下位は決まっている。大矢監督は佐伯、石井琢らベテランに代わり、藤田、石川、下園と若手を起用。来季を見据えている。だが、その若手に元気がない。

 この日も、クリーンアップの3人を除けば、安打したのは全員が30代。大矢監督が「(若手は)状態のいいときだけ打っても、レギュラーにはなれない。駄目なときに、どれだけ練習して、がむしゃらにやれるかだ」と話したことがある。前回14連敗した55年から5年後の60年、大洋は球団史上初の日本一に輝いた。今の連敗を、栄光への“生みの苦しみ”にできるのか。【古川真弥】