日本ハムが今秋のドラフト指名候補に115キロの巨漢大砲、亜大・中田亮二内野手(3年=明徳義塾)をリストアップしていることが2日、分かった。大学日本代表の4番を務める打撃技術、体形からは想像できない俊敏な動きでの走守と、3拍子がそろった好選手。見た目が愛らしい抜群のキャラクター性も評価し、同姓の2年目スラッガー中田翔内野手(19)と「ぽっちゃり中田コンビ」として売り出すことも視野に入れている。

 日本ハムが、また個性派の「ナカタ」を補強する可能性が出てきた。12日に千葉・鎌ケ谷の球団事務所で09年初のスカウト会議を開催するが、今秋のドラフトへ向けた指名候補のリストに“大物”の名前が入っていた。171センチながら、115キロの巨漢の中田亮二だ。山田GMは「打撃はやわらかいし、いいものがある。意外に足も速い。(リストに)入っています」と話した。

 かねて注目していた。明徳義塾時代も将来性を評価。大学進学ということで調査を断念したが、亜大入り後もマークを継続してきた。リストが柔らかく広角へ打ち分けられ、長打もある打撃はアマでもトップクラス。守備位置は主に一塁だが現在は三塁に挑戦中で、50メートル6秒4という走力から外野手の適性もあると見ている。話題性ではなく、純粋に総合力を高く評価している。

 それでも、もし指名すれば話題沸騰確実の“逸材”だ。同姓の今季2年目の中田翔も現在は絞れたが、あんこ形の183センチ、自称95キロ。かつては減量に苦しんだだけに「ぽっちゃり中田コンビ」の左右の大砲として、それぞれのキャラクターがさらに際だつ。翔&亮二ともに成功すれば、生え抜きのスター野手として集客も期待できるだけに、愛くるしいキャラにも注目している。

 日本ハムは88年ドラフト6位で175センチ、105キロの当時立大だった矢作公一氏を指名した「実績」もある。西武の「おかわり君」中村の指名も視野に入れていたほど、見た目では判断せず、太めでも冷静に実力を見極めた上でのスカウティングを実践。プロ入り後は人気も兼ね備えそうな大学日本代表の4番。明徳義塾卒業間近には角界からもスカウトされたもう1人の“ナカタ”を、野球界へと誘う可能性は十分だ。【高山通史】

 [2009年1月3日11時28分

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