阪神が21日、緊急補強の新外国人を元西武クレイグ・ブラゼル内野手(29)に一本化した。坂井信也オーナー(61)と南信男球団社長(54)が大阪市内の電鉄本社で会談し、調査状況の報告を受けた。前日20日に「誰でもいいから連れてきたというのでは困る」と獲得に疑問を呈していた同オーナーが、ブラゼルが米独立リーグで活躍していることを知って了承。「シーズン中の補強はじっくりするというものでもない。よう打つ人がいい」と受け入れ、同球団社長も「オーナーは、こちらに任せてもらっている」と話した。

 南球団社長は22日にも真弓監督と話し合う予定だが、球団の考えは伝えており、支障はないもよう。近日中に最終交渉に臨み、順調なら週明けにも来日し、正式契約を交わす。

 チームの貧打は深刻。球団は緊急補強に乗り出し、日本球界を経験したブラゼルや元ロッテ・ズレータら6、7人の候補者を挙げていた。ズレータはパナマ国籍でビザ取得に時間がかかることが難点となり、米国出身で昨季27本塁打のブラゼルが適任と判断した。ブラゼルは14日に開幕したリーグ戦で、5試合22打数13安打9打点、3本塁打(19日現在)と活躍している。

 [2009年5月22日9時8分

 紙面から]ソーシャルブックマーク