横浜球団の臨時株主総会及び取締役会が19日、横浜市内の球団で行われ、若林貴世志オーナー(66)が低迷するチームに「不満に決まっている」と猛ゲキを飛ばした。開幕から最下位に沈んで「原因はハッキリしているんだから、そこを補強しろと言った」と補強指令も出した。また佐々木邦昭球団社長(62)は「責任は感じている」と、浮上のため進退をかける決意を明かした。オーナーのゲキが効いたのか、横浜は吉村裕基外野手(25)の8号2ランで西武に逆転勝ち。連敗を6で止めた。

 沈滞するチームに言及せざるを得なかった。若林オーナーは取締役会後、借金20超の最下位に低迷するチームに「そりゃ不満に決まってるよ。原因はハッキリしてるんだから、そこを補強しろと言った」と語気を強めた。

 取締役会の中でも、同オーナーは強い口調で現状を打破するよう指令を出したという。佐々木球団社長は「最後にオーナーから厳しい言葉があった。それを肝に銘じてやるしかありません」と神妙な表情で答えた。最下位の昨季に続く低迷の要因は選手なのか、監督やコーチなのか、それともフロントなのか-。原因追及を球団フロントに突きつけた。

 交流戦前には大矢監督をシーズン途中で事実上の解任。田代監督代行に交代させたが、12球団最速で40敗を喫し、交流戦の最下位も決定。投手陣も防御率はリーグワーストの4点台に沈んでいる。投手補強が急務だが「5番左翼」を期待して獲得したジョンソンも打率1割台に低迷し先発起用は激減。投打の歯車がかみ合わない試合展開も続いている。

 佐々木社長はフロントの異動などについては「ここでやっても得策ではない。ただシーズンが終わったら考えなければならない」とシーズン終了後の粛清も示唆。さらに自身の責任問題については「責任は痛切に感じる。腹をくくってやっている」と、進退をかけて改革に乗り出す決意を表した。新監督問題に球団フロントの責任問題。このオフの大荒れは必至だ。

 [2009年6月20日8時30分

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