ロッテからFA宣言した橋本将捕手(33)の横浜入りが19日、決定的となった。橋本将はFA交渉解禁日となったこの日、横浜市内のホテルで横浜と第1回交渉を行い、「他球団から話はない。入団の方向に気持ちが向いている」と前向きな姿勢を見せた。今後は球団と代理人で条件面の詳細を詰め、来週中にも正式に決定する見通しだ。

 この日は条件提示はなかったが、横浜は2年契約で年俸7500万プラス最高で1億円という出来高払いの条件を用意している。速攻の交渉で誠意は伝わった様子で、橋本将は「『ぜひ来てもらいたい、捕手としてやってもらいたい』と言われた」と約1時間の会談を終え笑顔だった。

 捕手としての出場機会を求める橋本将と、正捕手不在に苦しむ横浜は相思相愛だった。尾花新監督が95年ロッテ投手コーチ時代に接した縁もあって、「ものすごく頭を使った野球をされる方。(ロッテ入団)当時は右も左も分からない状況だったが、(尾花監督が目指す野球を)今ならある程度、理解できると思う」と話した。

 佐藤球団常務は「横浜の事情を説明し、橋本君の必要性を話した。感触はとてもよかった。骨をうずめるくらいの気持ちを込めてくれると思う」と手応えを感じている。次回交渉の日時は未定だが、橋本は「次に会うときが正式な返事になると思う」と断言した。横浜に待望の正捕手が誕生する。【鈴木良一】

 [2009年11月20日8時21分

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