<オープン戦:巨人5-3横浜>◇21日◇東京ドーム

 東京ドームで日本球界初の「ビデオ本塁打」が生まれた。6回、横浜スレッジが放った中越えへの飛球について、ビデオ映像による確認が行われた。グラウンドにはね返ってきた打球に、西本欣司二塁審判(43)は1度はフェンス上部に当たったとしてインプレーとしたが、責任審判員の渡田均球審(51)がビデオ判定を採用。映像を確認した結果、本塁打へと変更された。

 セ、パ・リーグは今季から本塁打のジャッジに限って、ビデオ判定の導入を決めている。実際に適用したのは初めてで、リーグ開幕直前のテストケースとなった。ビデオがなければ、意見が分かれた場面。両監督の反応は好意的だった。横浜尾花監督は「いいんじゃないですか。きちんと見てくれるのは。そのために導入したんでしょうから」と話し、判定が不利に働いた巨人原監督も「これまでの歴史でさまざまな判定があったが、新しいもの、正しいものを取り入れたのは勇気あること。フェアなやり方だと思います」と受け入れた。球場には判定用のカメラは1台しかなく、渡田球審は「角度が本塁方向からの1つしかないので、いろんな角度からの画像がほしい」と、難しさも口にした。

 [2010年3月22日9時30分

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