中日のセットアッパー浅尾拓也投手(25)が、名球会守護神の教えを胸にG倒を誓った。現在3位のオレ竜は、リーグ再開の18日から6ゲーム差の首位巨人との直接対決(東京ドーム)に臨む。勝敗のカギを握る浅尾は16日に通算250セーブを達成した岩瀬仁紀投手(35)から得た“2カ条”で強力打線に立ち向かう。
史上3人目の大記録を達成した岩瀬はチームの誇り。その偉大な守護神の後を担うと期待されるのが浅尾だ。特に今季はチーム最多33試合に登板し、防御率0・96と才能が開花した。浅尾にとって岩瀬は生きた教材。リリーフに転向した昨季途中から多くのことを学んでいる。中でも大事にしているのは徹底した「ポーカーフェース」だという。
「岩瀬さんは失敗しても引きずることがない。絶対に表に出さないのがすごいです」。250セーブに王手をかけた7日西武戦(ナゴヤドーム)、岩瀬は2点差を逆転され、敗戦投手となった。ショッキングな救援失敗だったが、岩瀬は表情に出さなかったという。どんなに動揺していても、それを味方や敵に悟らせない。浅尾はこれこそが、失敗しても、次の登板で必ずリベンジしてきた岩瀬の極意だと考えている。
また、技術面で参考にしているのはブルペンでの球数だ。「自分が出ていくまでにどれだけ球数を減らせるか。岩瀬さんはあっという間に肩をつくりますから」。登板直前の投球練習、岩瀬はわずか5球程度で肩をつくるという。以前の浅尾はブルペンで何球も投げ込まなければ不安が消えなかった。ただ、最近では「ブルペンとマウンドは違う」と割り切れるようになった。現在では岩瀬と同じくらいの球数でマウンドにいける。長丁場を考えれば、リリーフ投手に絶対に必要な条件だと言える。
「岩瀬さんは精神力が強い。僕は他の投手の勝ちを消してしまった時に気持ちの切り替えができるかどうか…。まだまだですが、少しでも近づきたい」。浅尾は17日、巨人戦へ向けて岩瀬とともにナゴヤドームで調整した。昨年の巨人とのクライマックスシリーズ第2ステージ第3戦(東京ドーム)、浅尾は2点リードの8回に3点を失って逆転負け。だが、岩瀬の背中を見て学んだ今はさらにたくましくなった。同じ轍(てつ)は踏まない。G倒、そして逆転優勝へ。浅尾の豪腕にかかる期待は大きい。【鈴木忠平】
[2010年6月18日10時12分
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