広島のドラフト2位・中村恭平投手(21=富士大)は異例のキャッチボール・フォークで新球マスターを目指す。新人合同自主トレで約30メートルのキャッチボールを行った際、フォークの握りで何度も試投した。

 「挟んで投げていました。フォークの練習をします。落ちる球があったほうが、真っすぐも生きますから」。

 最速153キロの速球を生かすための工夫だ。昨秋から、長めのキャッチボールで試行錯誤を重ねてきた。「変化球が悪くて、塁間くらいで投げるといいと聞いていた」。短い距離で変化球を投げるのではなく、あえて長い距離をとって、球の軌道をチェックした。

 「いろんな握りを試して定番のフォークは合わなかった。僕は指を縫い目にかけています」。

 実戦ではカーブやスライダーなどを用い、フォークを本格的に投げなかった。プロで生き抜くためにも投球の幅を広げる構えだ。

 [2011年1月18日10時8分

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