ザックになローニ!?

 阪神真弓明信監督(57)がアジアを制したサッカー日本代表に刺激を受けた。延長戦となった決勝の激闘を最後までテレビ観戦。接戦の強さや控え選手の活躍などザッケローニ監督の手腕に感服した。30日に空路で沖縄入り。「楽しみなシーズンになる」と6年ぶりのリーグ制覇に決意を新たにした。

 激闘の余韻が残っていた。キャンプ地入りを翌日に控えていたが、真弓監督はテレビのスイッチを切れなかった。「全部見たよ。刺激になる」。延長戦までもつれたサッカー・アジア杯の決勝戦。深夜に睡眠時間を削りながら、テレビでフル観戦した。頂点を目指すというゴールは同じ。勝負師の血が騒いだ。

 アジア王者に導いたザッケローニ監督のサッカーは、6年ぶりのリーグ制覇&日本一を狙うチームにとって、重ね合わせる部分は多い。

 ◆一瞬のスキを突け!

 日本代表は接戦の連続だった。最後はオーストラリアに1―0で勝利。昨年の阪神は大事な試合を落とすことが目立った。それが僅差の2位につながった。ほんのわずかの差が勝敗を6分ける。「(決勝点は)ノーマークの選手がいた。決まるときは、相手からすると一瞬のスキになる。そこを突くことが勝負は大事になる」。

 ◆李忠成、出てこい!

 今回の日本代表で目立ったのは控え選手の活躍だ。「ベンチから出ていく選手も先発の選手もチームの一員。同じ試合を戦っているイメージがあるから、ああいう所で仕事ができる。(野球も)大きいよ」。守備や代走要員といったスペシャリストの養成に力を入れてきた。代打も含め、選手起用が試合の鍵を握る。

 沖縄に向かう飛行機に乗る直前、こう言った。

 「楽しみなシーズンになるという気がする。去年に足りなかったところが解消されている。(統一球導入で)外野の守備が大事になるが、それはずっと言ってきたこと。この2年で準備してきたことが実ってくると思う」。

 就任3年目のキャンプ直前に、ザッケローニ監督から刺激を受けた。頂点だけを目指す勝負の1年が、2月1日から始まる。

 [2011年1月31日11時51分

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