右肘手術の影響で出遅れていた中日吉見一起投手(26)が、今日19日からのヤクルト3連戦(神宮)で1軍復帰する。相手は、チームが過去3年間、負け越している天敵。18日、ナゴヤドームで調整した右腕は「勝ちにこだわりたい」と必勝宣言した。

 吉見がいよいよ1軍のマウンドに帰ってくる。ここまで2軍戦で調整を続けてきたが、開幕から3カード目で出番が回ってきた。今季初登板はヤクルト戦2戦目の先発が濃厚。神宮の杜が舞台だ。18日、ナゴヤドームで遠投やダッシュメニューを消化し、意気込みを語った。

 「投げ初めなのでワクワク感もあるけど、いい形でスタートを切りたい。内容ももちろんですけど、勝ちにこだわりたいですね」。

 いきなり重要な役割を任される。ヤクルトは中日が唯一、過去3年間、負け越している相手。連覇を目標に掲げる落合竜にとって倒さなければならない宿敵だ。しかも、交流戦までヤクルトとの対戦は8試合。他のセ・リーグ4球団と比べて最も対戦が多い。天敵攻略が前半戦のカギになることは間違いない。

 先発陣の立て直しも担っている。開幕から6試合で先発に勝ちがついたのは2戦目の中田賢だけ。岩田、朝倉は不調、小笠原は左ふくらはぎの肉離れで登板翌日に登録を抹消された。17日にネルソンが7回無失点と好投したが、先発陣の不調がここまで2勝3敗1分けとエンジンがかからない原因でもある。

 今季は東日本大震災の影響で開幕日が大幅に遅れた。吉見にとって“追い風”であったが、そんな思いは一切なかった。「僕らにできることはないかとずっと考えていました。少しでも力になりたい」。すぐに義援金を送ることを表明。契約している用具メーカーがチャリティーオークションを開催することを聞くと、真っ先に愛用のグラブを送った。

 「早く投げたいという気持ちはあったけど、足を引っ張ったら意味がない。チームに迷惑はかけられない」。

 そう話しながら我慢に我慢を重ね、ナゴヤ球場で準備を整えてきた。ようやく巡ってくる1軍マウンド。背番号19の11年シーズンが、ついに幕を開ける。【桝井聡】