中日落合博満監督(57)が19日、両リーグ最低打率1割4分に沈むジョエル・グスマン外野手(26)の大幅な打撃改造に乗り出した。今日20日からの西武戦に備え、西武ドームで行われた全体練習で密着指導。シーズン中という異例の時期に、裏目に出るリスクをあえて犯し、スタンスの幅をこれまでの約半分に縮めるなど大胆にメスを入れた。

 落合監督がグスマンに大胆なメスを入れた。西武ドームでの全体練習に姿を見せ、開始からつきっきり指導した。

 「頭が突っ込みすぎているぞ!」。

 「(打つ時に)右膝が折れたらだめだ!」。

 ずばりと欠点を指摘すると、みるみるうちにグスマンの構えが変わっていった。両足のスタンスはこれまでの約半分に縮まり、かがみがちだった上体も真っすぐに伸びた。フリー打撃に臨むと、見違えるような打球を連発。他の選手よりも長い約45分間の打撃練習で、20本以上の柵越えを放った。

 「今の状態では練習するしかないからね。スタンスを狭くしたのは頭が突っ込みがちだったから。大事なのは打撃をシンプルにすることなんだ」。

 グスマンは神妙な表情で言った。これまでは極端に上体をかがめて構え、弱点である内角に手が出ず、外のボール球を追いかけてしまう悪循環。落合監督からは開幕直前に1度メスを入れられたが、この時は打撃フォーム改造にまでは至らなかった。だが、開幕から26試合で93打数13安打。打率1割4分、出塁率1割9分はともに両リーグ最低。昨季は米国2Aで33本塁打を放ったグスマンも、プライドを捨てて打撃改造に踏み切らざるを得なかった。

 17日ロッテ戦で初めてグスマンに代打を送った落合監督は、それでもスタメン起用を続けている。大幅改造が規格外のパワーを持つ大砲に、どんな変化をもたらすのか。【鈴木忠平】