<中日1-0ロッテ>◇5日◇ナゴヤドーム
また、決めた。中日平田良介外野手(23)が、プロ野球史上8人目となる2試合連続サヨナラ本塁打を放った。3試合連続延長戦に突入寸前だった0-0の9回裏、2死走者なし。ロッテ薮田から劇的な3号ソロを右翼席に放り込んだ。大阪桐蔭から05年高校生ドラフト1巡目で入団して6年目。和製大砲候補がブレークの予感だ。
やはり、平田は持っていた。簡単に追い込まれて迎えた3球目。ロッテの守護神薮田の投じた外角高めの直球を迷いなく振り抜いた。打球はきれいな放物線を描いてスタンドイン。2試合連続のサヨナラ弾。ドラマチックな筋書きが現実になった。前夜のお立ち台で冗舌だった男も「ビックリしてます。言葉が浮かんでこない。三振したくないというのが一瞬、よぎったけどうまく切り替えることができた」と目を丸くした。
予感はあった。この日、落合監督は右の唐川にあえて平田を起用した。9回までは3打席無安打。ただ、9回表に流れが変わる。1死二塁のピンチ。里崎が放った右中間への当たりを走り込んでジャンプ。グラブにすっぽりとボールが収まった。スーパープレーが生まれた瞬間、ゲームは衝撃的な結末へと走りだした。
子どもの話題になると、自然と笑顔になる。昨年12月に生まれた長男琉輝也(るきや)君の存在が奮い立たせている。帽子には愛息の名前を書き込んでいる。「子どもが見てくれるかなと思って」と左腕にはディズニーの「プーさん」をあしらった腕輪をしてプレーする良きパパだ。
昨季は出場6試合(12打数1安打)と屈辱にまみれた。大阪桐蔭時代、通算70本塁打で甲子園を沸かせたドラフト1位は背番号8から40に。それがまだシーズン序盤とはいえ、今季はここまで打率4割2分9厘、3本塁打だ。「今まで試合の結果よりも自分の結果を考えていた。今はチームが勝てればそれでいいんです。ここまでやってきたことは間違っていないんじゃないかと思う」。和田、森野ら主軸が苦しむ落合中日に救世主が現れた。【桝井聡】
▼中日平田が4日の西武戦に続いてサヨナラ本塁打。2試合連続サヨナラ本塁打はプロ野球最多タイで、02年松井稼頭央(西武)以来8人目。セ・リーグでは88年デシンセイ(ヤクルト)以来で、中日の選手は初めて。プロ初の2試合連発が2本ともサヨナラは史上初めてだ。平田は08年9月7日横浜戦で放ったプロ初アーチが代打サヨナラ弾で、通算6本塁打のうち3本がサヨナラ。



