巨人清武英利GM(61)が、渡辺恒雄球団会長(85)にかみついた。11日、都内の文科省記者クラブで記者会見を行い、渡辺会長が来季のヘッドコーチにOBの江川卓氏(56)を招聘(しょうへい)するプランを進めていることを暴露した。チームはすでに岡崎郁氏(50)をヘッドコーチとして宮崎秋季キャンプを実施している。現チームの人事を翻すプランに対して清武GMは全面的に反対。自身の解任をも辞さない覚悟で、渡辺会長の翻意を求めた。

 巨人渡辺球団会長は午後8時56分に東京・中央区の読売新聞東京本社を出た。いつもは午後7時過ぎには退社するが、桃井オーナー、原沢副代表から清武GMの会見について報告があったとみられる。本社前には約20人の報道陣が詰め掛けたが、口を開くことなく専用車に乗り込んだ。ぶぜんとした表情で後部座席に座り、食事することが多い都内のホテルにも立ち寄らず自宅に直行した。読売新聞東京本社広報部は「今回は巨人軍の人事をめぐる話であり、読売新聞社としては対応はしない。球団に聞いてほしい」と答えた。