キヨシに固定観念はない!

 DeNA中畑清監督(57)が23日、巨人を自由契約となり獲得したアレックス・ラミレス外野手(37)の一塁コンバート構想を明かした。来日11年、外野一筋だった助っ人について「外野を守らせる固定観念はない。一塁も考えているよ」と明言。来春キャンプでテストして見極める。

 巨人にFA移籍した村田の穴を埋める、新4番としての期待は大きい。しかし、守備範囲の狭さや打球判断の遅さなど、守備が大きな弱点だ。そこで浮上した今回の構想は「外野から崩れないように、鉄壁にしたい」という方針から生まれた発想だ。

 「ラミレス一塁」が実現すれば、外野の組み合わせにもオプションが広がる。下園、内藤、吉村、松本、荒波ら若手に加え、金城、森本とコマは多い。指揮官の掲げる「守り勝つ野球」に向けた高いレベルでの競争を促進させ、内野についても、期待の筒香を三塁専念で鍛え上げられるメリットも生まれる。

 監督自身、ラミレスに一塁を任せる難しさは百も承知。「そう簡単なものじゃない。俺が徹底的にノックするよ」と、7年連続でゴールデングラブ賞を受賞した一塁の極意を、直接たたき込む覚悟だ。「既成のポジションにはめ込むのではなく、新たに作り上げていきたい」。ラミレスだけじゃない。すべての選手をフラットに見て、適材適所の“中畑流横浜”を育て上げていく。【佐竹実】