<ヤクルト10-1広島>◇14日◇松山
春の薫りが漂う、坊っちゃんスタジアムのホームベースを、次々にヤクルト選手が駆け抜けた。DeNA戦に2試合連続0封負けを喫した打線が6回まで毎回得点を挙げ、12安打で今季初の2ケタ10得点。前日13日までの総得点25点はDeNAより低い、リーグワースト2位だっただけに小川淳司監督(54)は「今日はよくつながってくれた」と、待望の打線爆発を喜んだ。
正捕手の相川が右足親指の骨折で離脱し、「ポスト古田」として入団した4年目中村が攻守で活躍した。1点先取した直後の2回2死から中前打でチャンスをつくると、5回に二塁打、6回には犠飛を放った。守っては先発村中を好リード。「打撃は水もの。完封できなかったことが悔しい」と志は高い。宮本がチームNO・1と認める強肩で、2回には二盗を刺した。
昨季72キロだった体重を80キロに増やした。この日の広島先発はバリントン。「球威があるピッチャーに力負けしないように」と、肉体改造に取り組んだ。秋季キャンプに加え、1月は宮本らとともに自主トレを行う“準本拠地”。伊勢総合コーチは「若い子がチャンスをものにしたのは大きい。相川もうかうかしてられん」と賛辞を贈った。
3試合連続0封負けなら、球団16年ぶりの屈辱だった。試合前は、小川監督がミレッジ、バレンティンに対して、打撃投手を買って出た。習志野(千葉)3年夏に甲子園優勝投手になった制球力で、気持ちよく打たれ続けた。シーズン中も早出特打では頻繁にマウンドに立つが、負傷した打撃投手の代役として、異例の本練習での「登板」だった。
意気に感じた両外国人は計2安打3打点。若い力に、主力組も調子を上げる。小川監督は前日13日に、得点力不足解消へ「1番ミレッジ」構想も語ったが、すぐに打順変更はしなかった。「なんかバタバタしている感じがするでしょ」。まだ12試合目。慌てず、騒がず、どっしり構えて戦っていく。【前田祐輔】




