<巨人1-2ロッテ>◇10日◇東京ドーム

 巨人が完敗した。ロッテ成瀬の投球術に支配された。9回2死二塁、一打同点の場面。最後の打者・村田が、この日の攻撃を象徴していた。1ボール2ストライクから外低めのチェンジアップを引っ掛けて、投ゴロに倒れた。追い込まれて、ボールゾーンに手を出してしまう。「制球が良かった。2日連続で打てるほど、甘くはないですね」。前日サヨナラ劇勝のヒーローも、お手上げだった。

 スペシャル打線も、不発に終わった。2番谷、6番エドガー。5番阿部以外は、ずらりと右打者を並べた。だが、8回までは二塁も踏めず、外野にボールが転がらない。原辰徳監督(53)は「(成瀬用の)特別なオーダーですね。過去3試合23打数かな、左打者に1本もヒットが出ていない。今日は思い切って、加治前もいいし、由伸は切り札に」と特別打線の意図を明かした。前試合までの成瀬は、対右打者の被打率は2割3分7厘で、対左は1割3分6厘。攻略には右打者の活躍が必須だった。打線を変えても、前回5月26日に続く敗戦。今季2敗は成瀬だけだ。

 犠打あり、盗塁あり、エンドランあり。ワインのロマネコンティのような芳醇(ほうじゅん)な攻撃で、阪神能見など「かつての天敵」を攻略してきたが、この日は失敗。走者が出ないと手掛かりが見つからない。原監督も「ちょっと仕掛けが遅かったというかね。いいピッチングされましたね。四球もなかったでしょ。相手投手が上回ったということ」と、脱帽するばかりだった。【金子航】