巨人東野峻投手(26)がオリックスにトレードで移籍することが3日、分かった。複数トレードに発展する可能性が高く、交換相手に香月良太投手(30)が含まれていることが有力。日本シリーズ終了を待って正式交渉に入り、近日中に両球団から発表する見込み。

 チーム事情や故障もあり、東野の今季は1試合の登板に終わった。唯一の登板は6月9日の西武戦だった。中村に本塁打を打たれ1日でファームに戻った。「そんなに簡単じゃないことは分かってます。打たれた方が悪い。何があってもいいように、準備だけはしっかりします」と次のチャンスを期した。投手陣が安定し出番はなかったが「文句ない成績を出していれば、声がかかるんだから。原点に戻って、いつも闘争心を前に出して投げます」と話し、2軍で先発、中継ぎとフル回転していた。

 オリックスの補強ポイントは先発投手だった。リーグ最下位に沈んだ今季は、8勝の西が勝ち頭と、厳しいシーズンだった。チーム防御率3・34はリーグワースト。しかも、先発として6勝をマークした寺原は、FA権を行使してのソフトバンク移籍が決定的。来季、森脇新監督で再出発するにあたって、先発投手の立て直しが最重要課題だった。

 巨人は2連覇に向けて、さっそく中継ぎ陣の補強に着手した。今季は52試合、ここ4年間で計208試合に登板している香月に白羽の矢を立てた。白石オーナーは、以前から「10連覇を狙う」と話しており、万全の態勢に向けて素早い対応をした格好だ。