<イースタン・リーグ:西武6-5DeNA>◇4日◇西武第2

 キューバの至宝は走攻守に準備万全だ。DeNAの新外国人ユリエスキ・グリエル内野手(29)が、イースタン・リーグ西武戦に「3番三塁」で先発出場。来日2試合目で初めて守りに就き、1軍での定位置となる二塁も守った。「問題なくできた」と5回無死一塁では二塁ベースカバーに入り、素早い送球で併殺を完成させた。打撃でもワンバウンドで左翼フェンスに当てる二塁打など、4打数2安打の活躍だった。

 足でも光った。7回は二塁走者で、西武岩尾のセットポジションに「モーションが同じ」と感じ、完璧なスタートを切った。捕手は投げることすらできず「来日初盗塁」。「足には自信があった」とノーサインで決め、観客を驚かせた。体調面も問題はないが、5回無死一、二塁で右中間に打球が飛ぶと、中継プレーで右往左往。捕手の指示は本塁だったが「何を言っているか分からなかった」と伝わらず、二塁へ投げた。言葉の壁の克服という、今後の「課題」も見つかった。

 今日5日の練習ではサインプレーを行うが、中畑監督は「キューバでどんなサインプレーをしたか聞いて、それに合わせる」と、負担はかけない方針。6日の日本ハム戦(横浜)の1軍デビューに向け、最終調整する。【細江純平】