<ヤクルト1-7DeNA>◇12日◇神宮

 初めてライアンに黒星をつけた。DeNAがヤクルト小川から5点を奪い、6試合目でやっと勝利した。小川を5回でKOした中畑清監督(60)は「うまくいったね。先制できて理想的だった。昨日から良いゲームができている。地力を感じるね。その気になったらいけないけどね」と、納得の試合内容に浮かれた様子だった。

 攻めの姿勢が小川のリズムを崩した。2回無死一塁、打者後藤。カウント3-2からの6球目。ベンチからのサインはランエンドヒット。打球は左中間を抜け、筒香は一気に生還した。欲しかった先制点を奪い、勢いがついた。走者は足が速くない筒香。空振りなら三振併殺の可能性もあったが、中畑監督は「積極的にいった結果。それが得点にもつながった」と胸を張った。

 前半戦のヤマと位置付けていた。負ければ再び最下位転落。しかも相手は故障明けとはいえ、未勝利の小川。中畑監督は「勝てば6連勝できるぐらいの大事な試合。負ければその逆もある」と覚悟を決め、試合に臨んだ。だからこそ、試合前のミーティングで「低めのボールはストライクでも捨てる」と徹底した対策を練った。ファーストストライクから攻め、追い込まれればファウルで粘った。その結果が5回までに107球を投げさせた。

 小川を6戦目で最速KOし、試合は3本塁打を含む、9安打7得点。20安打10得点した前夜に続き快勝した。ヤクルト戦は5連勝と、6位との差を一気に広げる勢いだ。【細江純平】