巨人内海哲也投手(29)が、1億円アップの年俸2億2000万円(推定)で一発サインした。6日、東京・大手町の球団事務所で契約更改。1億円増は08年上原(レンジャーズ)以来の大幅増。生え抜き左腕では高橋尚成(エンゼルス)を抜いて球団史上最高額に躍り出た。今季は18勝で最多勝を挙げたが、2年連続のV逸。「チームとしては日本一、個人的には今年の成績を上回れるように」と誓いを立てた。

 会見場に現れた内海の晴れ晴れとした表情が、全てを物語っていた。2年連続2ケタ勝利となる18勝を挙げ、自身初の最多勝を獲得。球団から提示された「2億2000万円」の数字に、充実感がドッとわいてきた。昨季は2ケタ勝利を挙げながらまさかの2000万円ダウン。「スカッとしています。素直にうれしいです」。エースとして期待を受けながら、苦汁をなめてきた過去を振り払った。

 今季はシーズン開幕前に東日本大震災が発生。シーズン開幕を巡り、球界は揺れた。予定通りの開催を主張する球団の一方で、開催延期を主張する選手会側。「どういう形でやるのが、一番いいのか」と選手会長として、最善策を模索し続けた。開幕後も「野球で元気を与える」をテーマに、グラウンド内外で活動を継続。原沢GMの「開幕が遅れた中でも、しっかり成績を挙げたことを評価してます」との言葉は最大の評価だった。

 喜びも一瞬、繰り返したのは来季に懸ける思いだった。「チームとしては日本一、個人的には今年の成績を上回れるように」と力を込めた。チームはソフトバンクの左腕杉内の獲得を表明。獲得すれば貴重な戦力になる一方で、先発ローテのライバルにもなるが「杉内さんの方が成績が上ですし、話を聞いて肥やしにしたい。(入団すれば)チームメートの一員ですし、やることは変わりません」と不動心で迎える。

 真の「エース」襲名をかけたシーズンになる。今季は勝ち星、防御率(1・70)ともに自己新で、エースと呼ぶにふさわしい数字をマークしたが「僕はエースだと思ってない。今年のような成績を継続してこそ、チームのエースだと思う。今年を上回る成績を残せるように頑張っていきたい」と誓いを立てた。「年が明けたら横一線。やるからには、開幕投手を目指してやっていきたい」。強力投手陣の中心には、来季も内海がいる。【久保賢吾】

 ▼巨人内海が1億円アップの2億2000万円で契約更改。巨人の選手で年俸が1億円以上アップしたのは08年の谷、阿部、上原以来で9人目。生え抜きでは松井、上原、桑田、阿部に次ぐ5人目となった。