今回のドラフトは大学生投手の人材が豊富といわれる。目玉の1人、早大の斎藤にはロッテとヤクルトが1位指名を公言。早大の大石や中大の沢村も複数球団による競合が確実視され、12球団の最初の入札指名は大学生投手だけで埋まりそうな勢いだ。

 一方で、ネット裏から選手の動きを追うスカウトからは「社会人を含めて本当に野手がいない年だ」との嘆き節が多く聞かれる。「いないのに無理に指名しても仕方ない。投手しかいかないかも」という声まである。有望な野手不在の理由の1つとして、あるスカウトは右投げ左打ちが急増していることを挙げる。

 一塁への距離が近い左打者は有利だけに、右打者が左打ちに転向する例は少なくない。打球を遠くに飛ばすには利き腕の「押しの強さ」が必要だが、転向した左打者はゴロを転がして安打を狙うタイプが多く見受けられる。このスカウトは「甲子園大会を見ても『作られた左打者』ばかり。これでは真の強打者は育たない」と指摘する。

 左投手対策としてプロでは右の強打者が重宝されるが、野手の人材不足の状況は今年に限らず来年以降も続く可能性がある。(共同)